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人と自然科 農業先進地見学を実施しました 後半(県農林水産技術総合センター サンパティオおの)

 10月19日(木)に人と自然科2年を対象に実施した農業先進地見学(バスセミナー)もいよいよ後半戦です。

 農業先進地見学を実施しました 前半((株)ネクストファーム見学)に関する記事はこちら

  午後最初に訪れたのは、県農林水産総合技術センターです。兵庫県の農業振興のために、品種改良や生産、加工技術の開発などに取り組んでいる、まさに兵庫県の農業拠点施設です。

 まずは施設など概要説明を全体で受けました。センターの役割の他、気候変動によりイネの品質が低下している中、兵庫県が独自に品種改良したイネの説明や病害虫の防除技術など、サンプルを見せていただきながら説明を受けました。

 そして2班に分かれ、今回は 野菜・花等施設園芸関係の研究施設と病害虫防除に関係する拠点施設の見学を行いました。

 まずは野菜・花等施設園芸関係の研究施設。技術総合センターで開発したイチゴの新品種の紹介や夏の高温などに対応したイチゴやシネラリアなどの栽培技術について説明をうけ、実際に施設も見せていただきました。実験区と対象区の生育の違いに生徒は関心を持っていました。

 そして病害虫防除に関係する拠点施設の見学では、近年整備された病害虫高度診断防除研究拠点施設を特別に見学させていただきました。県内各地の農場で発生した病害虫で、判断が付くにくい症例の場合、この施設に持ち込まれ、診断・同定されます。さらにデータベース化し、県内各地にある試験場に共有することで、早期発見、早期対応できるという役割も持っています。

 施設内にはPCR検査ができる高額機器など、最新の機材が整っており、生徒は興味を持って見学、質問を行っていました。

 兵庫県の農業の最先端技術を知ることができた素晴らしい時間でした。県立農林水産総合技術センターの皆さま、お忙しい中本当ににありがとうございました。

 そして最後の見学・研修先はサンパティオおのです。兵庫県の真ん中に位置する小野市にあり、特産品であるイチジクを中心に200件以上の農家が農産物を持ち寄る農産物直売所です。最近隣接するヒマワリの丘公園に巨大な遊具が新設され、週末大人気スポットとなっています。この日もコスモスが咲き誇り大勢の地域の方が訪れていました。

 まずは店長さんから、直売所の概要について説明いただきました。店頭に並んでいる野菜はほぼ全て市内で生産されたもの。そして特産のイチジクのジェラートやケーキなど加工品も市内産の農産物を使ったものがほとんどです。毎月様々なイベントを開催し集客を行い、阪神地域からもお客様が来店されているようで、地域の農家さんの収入増に貢献することを目的としています。

 生徒は実際に販売所を見学し、商品を手に取り、学校で販売している価格と比較したり、どのような加工品が開発されているのかを学んでいました。

 授業でも学んでいますが、これからの農業は6次産業の時代。生産だけでなく販売、加工を行い収益を上げるのがスタンダードになってきています。実際に現場で6次産業を学ぶとても良い機会となりました。サンパティオおのの皆さま、ありがとうございました。

 今回実施した先進地見学では、普段学校での座学で学んだ内容を実際に自分の目で確かめることができた、大変有意義な時間となりました。今回見学させていただき、ご説明頂いたいた施設担当者の皆さま、そして全面的にバックアップいただいた阪神農業改良普及センター様、本当にありがとうございました。