学年・専門部

第59回「高校生のための文化講演会」

9月19日(木)の1,2限目に「高校生のための文化講演会」を体育館で行いました。

講師としてフリーランスライターの畠山理仁(はたけやま みちよし)先生をお招きして「NO選挙,NO LIFE~選挙を100倍楽しむ方法と真の民主主義」という演目で1時間ほどお話していただきました。

     

講演の初めに「政治に詳しい人?」という畠山先生からの問いがありました。これに対して手を上げる生徒は誰もおらず、選挙、または政治に対して興味がある生徒は少ない様子でした。

     

しかしながら先生の軽快な語り口や映像に生徒はみるみる引き込まれ、暑い中でしたがよく集中して話を聞いたり、メモをとる姿が見られました。

 

現在の選挙に関する問題点として、現場で本物の、生の候補者を見たことないまま投票先を決める人が非常に多いという指摘がありました。実際に演説の場所に行くなどして候補者に会いに行き、有権者から候補者に積極的に質問すべきだとしました。特に選挙期間中は候補者は何でも答えてくれるので、壁を作らないで要求を伝えるようにしてほしいとのことでした。

 

次に、畠山氏が取材をされる際の心掛けとして「候補者全員に必ず1度は接触する」ことが挙げられました。

そうすると、①誰がいいのかがわかる ②だれに投票しないようにした方が良いの、がわかるからだそうです。

 

そして、政治に無関心な若者が多いという現状に対して、「政治に無関心ではいられても、政治に無関係ではいられない」という言葉を述べ、政治が遠くかけ離れたものではなく、身近なものであることを強調されました。

 

さらには選挙にかかる具体的なお金の話も登場し、2年前に行われた参議院選挙で604億円、この夏に行われた都知事選に59億円がかかったとのことでした。  

     

つまり、投票に行かないということは、これだけの額を無駄にしていることになります。

 

また、[予算 × 任期 ÷ 有権者数] という計算式から一票の価値を具体的に計算したスライドが登場すると、生徒たちも驚いているように見えました。

(ちなみに2年前の参議院選挙では一票で611万3,168円の行方を決める価値があったそうです。)

 

これらの話を受け、近々行われる三田市議会選挙において投票権を持つ生徒は、ぜひその権利を行使してほしいと思います。また、現在はその権利を持たない生徒も、将来投票という行動を通して、自分の意思を表明していきましょう。

 

最後に、生徒会長からの謝辞と一ツ橋文芸教育振興会より図書の寄贈があり、生徒を代表して図書委員長が受け取りました。今回いただいた集英社文庫100冊と畠山氏の書籍は、図書室に置いています。ぜひ読みに来てください。