金沢大学教授・武居渡先生は、聞こえる世界と聞こえない世界の両方を知るコーダ
(Coda,Children of Deaf Adults:聾の両親を持つ聞こえる子ども)として、日本語と
手話の世界のどちらに関しても造詣が深く、聾教育の専門家として大活躍されてい
ます。
聴覚障害のある子どもたちと関わる中で、コミュニケーションというものをどう
とらえていくべきか、手話をどうとらえ、子どもたちの育ちにどう生かしていく
べきなのか、さらには、聞こえない子どもたちのアイデンティティ形成における、
周りの大人たちの「聞こえない」ことに対するとらえ方の影響などについても、
示唆に富んだお話をお聞きすることができました。
感想
(保護者)
・手話の大切さを改めて感じた。
・強く心に残ったのは(障害の受け止めは)「周りの大人の問題」ということです。
・「コミュニケーションとは」のお話がわかりやすく、これからは子どもに向けて
丁寧に話をしていきたい。
・「分かる手段は一つより二つがいい」というお話を聞いてがんばって手話もして
いきたいと思った。
(教職員)
・大変勉強になり考えさせられる内容だった。保護者と共有できて良かった。
・ろう者のアイデンティティ、「自己認識」について、改めて考えることができた。
・手話を共通言語とする教育を継続し、積極的に手話を活用していきたい。
・「わかる経験を十分にしておくことで分からないことが分かるようになる」とい
う言葉が印象的だった。「わかるということがわかる」「わからないということが
わかる」「もう一度言ってください」と言える子に育てたい。
・聾学校が、聞こえない子どもたちの学校として存続していくよう、手話を途切れ
させないよう頑張りたい。