校長室より

校長室より

12月避難訓練後の話

皆さん、おはようございます。

今回の避難訓練は地震及び火災の想定での訓練でした。前回より真剣に取り組めましたか?

「天災は忘れた頃にやってくる」と言いますが、本当に突然やってきます。突然の対応が迫られ、判断、行動しなければなりません。その時は考える間もなく、その場で考えていては手遅れとなってしまいます。ですから、あらゆる場面を想定して準備しておく必要があります。少なくとも学校や自宅での準備は必要です。そのための訓練です。

2011年3月11日、東日本大震災の時、「釜石の奇跡」と言われた出来事がありました。地震が起こり、釜石東中学校の生徒が避難訓練のとおり校庭に集まり、その後高台に走って逃げました。隣の鵜住居(うのすまい)小学校の児童は、最初、訓練どおり3Fの教室に上がり避難していましたが、隣の中学生が高台に走って行くのを見て、小中合同訓練を思い出し、校舎を駆け下り、中学生のあとを追い高台に逃げました。津波で釜石市は1300名を超す行方不明者がいましたが、釜石東中学校と鵜住居小学校の児童生徒は570名全員無事でした。

中学校は、津波を想定して高台に逃げる避難訓練をしていたため迷わず高台に逃げることが出来たということ。小学校は、3Fへの避難を想定していたが、中学生が高台に逃げる様子を見て、合同訓練を思い出し、3F以上の津波が来るかもしれないと急遽判断し、中学生のあとを追ったこと。普段の避難訓練と急遽の判断、2つのことが奇跡を生みました。避難訓練で想定していたからこそ、その場の判断が間に合ったという奇跡です。

学校での避難訓練は、今年最後ですが、自宅に帰ったら、各ご家庭で、防災グッズの点検、避難経路・避難場所の確認等をお願いします。

また、自分の無事や被災地の家族・知り合いの安否確認ができる災害伝言ダイヤルは覚えていますか?私の身長1・7・1です。いざという時のために覚えておいてください。

 

校長 塙 守久