校長室より

知的体力

R2東生会だより挨拶文

 

知的体力

                                      

 東生会会員の皆様におかれましては、コロナ禍の状況のもと、感染予防に努め、ご健勝でご活躍のこととお喜び申し上げます。平素は本校のために何かとご高配を賜り深く感謝いたしております。

私は、今年4月に第27代校長として着任し、世界文化遺産姫路城を仰ぎ見るこの地にあり、さらに創立110周年記念事業の一環として東生会から寄贈された「弥生の庭」と「令和の白壁」に囲まれた、伝統校にふさわしい素晴らしい環境に感銘を受けました。そしてさらに、同窓生の篤い思いが込められた学校独自の充実した奨学金制度に感謝すると同時に、34,000人を超す優れた人材を輩出してきた歴史と伝統の重みを感じ、身が引き締まる思いでいます。

現在私たちは、誰も経験したことのない、これまでのセオリーが当てはまらない未知の事態に巻き込まれています。私たちは、いつまで続くかわからないまま、答えが出ない、出せない状態の中に居ること、居続けられる力を持つこと、また、問えば問うほど問題が増えてくるその複雑性の増大に耐えうる「知的体力」を持つことを求められています。新しい社会に適応するため、私たちが変化することを突きつけられたといえるでしょう。このような状況の中、東高生は今年度から5年間、「スーパーサイエンスハイスクール」(SSH)として文部科学省より指定され、地球科学や科学倫理探究などの課題研究に取り組みます。東高にある~個性、のばせば 夢、はばたく~というスローガンのもと、「知的体力」を身につけ、「知・徳・体」の調和のとれた人物として、将来、社会で貢献できる有為な人材を育成したいと願い、不易と流行を意識しながら教職員一体となって、教育活動を推進していく所存です。

 最後になりましたが、本校教育に、今まで以上のご理解とご協力を賜りますことを重ねてお願いするとともに、会員の皆様方の益々のご発展とご健勝をお祈り申し上げます。