学年・専門部

2021年11月の記事一覧

人と自然科「フラワーアレンジメント チャレンジ教室」が閉講を迎えました

 11月9日(火)人と自然科3年生 学校設定科目「フローラルアート」の授業で展開されていたチャレンジ教室がついに閉講を迎えました。 この授業は、2年生の「フローラルアート」で学んだフラワーアレンジメントの基礎知識や技術を生かし、地域の方を受講生としてお招きし、生徒が教えることでさらにアレンジメント技術を向上させる授業です。 6月からスタートし、全6回にわたりラウンドブーケやコサージなど、受講生と楽しく作品を制作してきました。

人と自然科3年生「フラワーアレンジメント」チャレンジ教室開講しましたの記事はこちら

 最終日はウンリュウヤナギを使ったクリスマスリースづくりです。 農業祭前に剪定したウンリュウヤナギの枝を今回は活用します。

 円形に編み込んでいったウンリュウヤナギの枝に、ユーカリやマツ、ヒイラギの枝をワイヤーで固定していきます。

 5ヶ月間ペアを組んだ受講生と生徒・・・会話も弾み楽しそうですね。 最後にクリスマスの飾りを付けたら完成です。

 最後は閉講式です。 まずは教頭先生からの閉講を迎えるにあたってのあいさつです。

「受講生の皆さんに教えることで、生徒自身も学び、スキルを向上させることができました。 これで終わりというわけではなく、これからも人と自然科の応援団でいてください。」

 そして生徒代表あいさつ。

「最初は緊張していたけど、講座が進む中でどんどん楽しくなってきました。これからもフラワーアレンジメントを趣味の一つとして楽しんでやり続けてもらえたら嬉しいです。」

 最後に今日作ったリースを持って集合写真です。

 受講生の皆さん、この講座を受講していただき本当にありがとうございました。生徒にとって本当にかけがえのない時間となりました。教頭先生のあいさつにもあったように、いつまでも人と自然科の応援団でいて下さいね。

人と自然科 秋の農業祭まであと4日 花の寄せ植え作りました・・・

 有馬高校人と自然科にとって最大のイベント、秋の農業祭まであっという間にあと4日となりました。生徒職員が一丸となり、着々と準備を進めています。

 秋の農業祭ポスターはこちら

 令和3年度秋の農業祭配置図はこちら

 毎年大人気のモチ米の袋詰め、ハクサイ・ダイコン展示台の装飾、野菜のテスト収穫など、毎日の実習も充実しています。

人と自然科 1年生 農業と環境 稲刈りを迎えましたの記事はこちら

 そのような中、秋の農業祭に向け人と自然科学校設定科目『ガーデニング』の授業では、花の寄せ植えを制作しました。事前に座学で花を生活に取り入れる意義や、色によって軽重感や温かさ、寒さを感じることなど色が持つ性質、グラデーションなどの配色の方法、高さやボリューム感などそれぞれの花が持つ性質やその活かし方などを学びました。

 早速ハウス内に広がったたくさんのビオラ・パンジー・コニファーやヘデラなどの緑化材料の苗から各自イメージ通りの花苗を選びました。

 そして鉢に培養土を入れ、選んだ花苗を鉢の中に並べていきます。座学で学んだ内容をイメージしながら高さを考えたり配色を考え、さりげなく自分の個性を演出し取り組んいきます。

 ポイントは、4日後の販売日に咲きそうなつぼみを正面に向けること。今咲いている花は販売時にはしおれている可能性があります。

 配置が決まったらポリポットから苗を抜き、培養土を敷き詰めながら整えたら完成です。

 完成した作品はこちら。個性があふれてとってもきれいですね。

 今回制作した寄せ植えは、秋の農業祭 環境ブース(以下農業祭配置図参照)にて一鉢600円(限定26鉢)で販売します。

 R3 秋の農業祭配置図はこちら

 生徒は自分たちが心を込めて作った寄せ植えが売れるか心配・・・とのこと。是非農業祭にご来場いただき、気に入った寄せ植えを見つけてみてください。

福祉講演会(放射線技師・臨床工学技士について)

11月9日3,4限を使って、神戸総合医療専門学校の先生方にご講義をお願いしました。今年が初めての試みでとても楽しみにしていました。

3限は岩井先生による「医療での放射線の利用」についてです。岩井先生の自己紹介からスタートし、放射線とは何かというお話、またレントゲンやCTのしくみについて詳しく教えていただきました。大変わかりやすくお話いただけたので、生徒たちも前のめりで話を聞いていた印象です。

4限目には「命をつなぐ人工臓器」と題し、睡眠時無呼吸症候群の患者さんをサポートする機器について、また睡眠の詳しいメカニズムについて教えていただきました。睡眠は毎日とるもので生徒にとっても身近なことですが、より詳しく知ることができ、毎日の生活改善に役立つと感じました。

 

先生方、お忙しいところご講演頂きましてありがとうございました。生徒たちも視野が広がり、これからの進路決定に向けて大変役立つものとなりました。今後ともよろしくお願いいたします。

人と自然科 人博連携セミナー『第4紀末大量絶滅~失われた巨獣たちの世界』

 11月5日(金)人と自然科1年生「人と自然」の授業で、今年度5回目となる「ひとはく連携セミナー」を受講しました。

 第4回 人博連携セミナー『秋の野原の虫取りで 触って感じる生物多様性』に関する記事はこちら

 有馬高校 人と自然科 1年生学校設定科目「人と自然」の授業では年間8回、生徒が県立人と自然の博物館を訪れ、博物館の専門員から専門的な講義を受講してます。この日は『第4紀末大量絶滅~失われた巨獣たちの世界』をテーマに、三枝 春生研究員に講義をいただきました。

 

 まずは今回のテーマにもある「第4紀末大量絶滅」の説明から。今から約5億4110万年前~約4億8540万年前までの古生代カンブリア紀以降、地球上では以下の5回の大量絶滅があったと言われています。(以下複数の説があります。)

①オルドビス紀(約4億4400万年前)

 超新星爆発によるガンマ線バーストor火山噴火による地球寒冷化により生息していた生物種の85%が絶滅。

②デボン紀後期(約3億7400万年前)

 全ての生物種の82%が絶滅。特に板皮類や甲冑魚などの海洋生物が絶滅。

③ペルム紀末(約2億5100万年前)

 食物連鎖のバランス崩壊or火山活動などが原因で、海洋生物96%、全ての生物種で90~95%の絶滅という地球歴史上最大の大量絶滅。

④三畳紀末(約1億9960万年前)

 火山活動or隕石の衝突が原因で全ての生物種の76%が絶滅。このときアンモナイトが絶滅したと言われている。

⑤白亜紀末

 直径10~15kmの小惑星が地球に衝突or大規模な火山活動により全ての生物種の70%が絶滅。このとき恐竜が絶滅したと言われている。

 そして現在、第6回目の大量絶滅が起きようとしています。その原因は・・・みんなで考えてみましょう。このように絶滅の原因は①人類犯人説②気候変動犯人説③人類&気候変動共犯説の3つが考えられ、今でも論争が続いているそうです。

 そして今回はゾウやサイなどのを含む大型獣を中心にお話をいただきました。このような大型獣は現在アフリカや南アジアにしかいません。しかし数万年前までは南極を除いた全ての来陸に大型獣は生息していました。先ほどもあったように、当然人類の活動が原因という見方もありますが、氷河期~温暖期を切り返している地球の気候変動が原因という説もあります。

 

 生態系によって全ての生きものはつながっており、大型獣の絶滅の影響はその種のみならず、関連の生物の絶滅にも繋がります。 一方である種の生物が絶滅がすることによって新たな種が生まれ、生物多様性が生まれるという考え方もできます。

 今回の講義は人類が生態系に与える影響について考えさせられる、専門的な内容でした。三枝先生、ユニークな講義をありがとうございました。次回は11月26日(金)「公園利用者とすすめるパークマネジメント」をテーマに、藤本真里研究員から講義をいただく予定です。楽しみですね。

人と自然科 2年生 農業先進地見学実施

 11月2日(火)人と自然科2年生を対象に農業先進地見学(バスセミナー)を実施しました。この事業は阪神農業改良普及センター様にお世話になり、学校施設では学ぶことができない先進的な農業の生産現場、農業の普及、就農支援、人材育成の拠点として設置された公共施設の見学を通じて、実社会と農業のかかわりなどの見識を深める目的として行っています。

 今年度の研修先は(株)ネクストファーム(次世代園芸 大規模トマト栽培施設)と兵庫県立楽農生活センターの2か所です。新型コロナウィルスは少しずつ落ち着きをみせているものの、まだまだ気は抜けません。マスクの着用、手指消毒など万全の対策で実施しました。

 最初の訪問先は兵庫ネクストファームです。

 ひょうご次世代施設園芸モデル団地として整備されているこの施設は、敷地面積8.2haに、中玉トマト、ミニトマト合計9万本を栽培している巨大トマト生産施設です。施設に病気を持ち込まないように手をしっかり洗ってから入ります。

 まずは担当の方から、水源や木質チップを使用したボイラー設備施設などの施設概要や、二酸化炭素などの環境制御技術、G-GAPを取得している栽培、作業管理体制、販売状況などの説明を受けました。

 そしていよいよ施設見学に移ります。ICTを活用した施設は、気温、湿度、二酸化炭素濃度、日射などを制御し、作物の生育環境を最適化して生産性の向上や合理化を図っています。

 少しだけ栽培区域を見せていただきました。圧巻の光景ですね。ちなみに8月に定植したトマトは約2ヶ月後の10月から収穫開始。翌年の7月まで収穫します。

 収穫後の調整、袋詰めも機械化が進められています。自動計量機も導入され作業が効率化されていました。

 ちなみにこの施設は、適正に農業を生産している国際的な指標である『GGAP』も取得しています。床面の印はもちろん、安心安全な農産物生産、そして働く人の安全のために写真付きの注意事項が至る所に掲示し、工夫されていました。

 授業で学んだICT、GAP、植物工場などを間近に見ることができ、有意義な研修となりました。

  後半は兵庫楽農生活センターです。

 まずはお昼ご飯。密を避けて、屋外で食べましょう。天気も良くて気持ちが良いですね。空いた時間は直売所で研修を行う姿も見られました。

  そして研修スタートです。センター長から直接お話をいただきました。「楽農生活」は農業体験や交流を通じて食や農に親しむ暮らしとして兵庫県が提唱しているライフスタイルです。そしてこの「楽農生活を体験、実践できる拠点として施設された施設です。

 田植えや稲刈り、野菜や果樹の収穫などの体験はもちろん、農業を楽しみたい人のための市民農園(講師付き)さらには将来就農を真剣に考えている人のために、ハウスや農地を与えられ1年間修行する「就農コース」など、農業の普及に係わる拠点施設を担っています。ちなみに施設内には兵庫の特産品を使ったレストランもあり、予約が取れないほど人気なのだそうです。

 講義の後は施設見学です。就農コースでひとり1棟与えられる本格的なビニルハウスや、親子体験教室で田植え、稲刈りに使われる水田。収穫体験で使われる果樹園や野菜畑、作業場などの施設を見学し、講義内容の理解がさらに深まりました。

 

 今回実施した先進地見学では、普段学校での座学で学んだ内容を実際に自分の目で確かめることができた、大変有意義な時間となりました。将来就農を目指している生徒はもちろん、そうでない生徒にとっても将来に生きる経験になったと思います。

 ご説明いただいた施設担当者の皆さま、そして全面的にバックアップいただいた阪神農業改良普及センター様、本当にありがとうございました。