学年・専門部

人と自然科 人博連携セミナー『秋の野原の虫取りで 触って感じる生物多様性』

 10月29日(金)人と自然科1年生「人と自然」の授業で、今年度4回目となる「ひとはく連携セミナー」を受講しました。

 第3回 人博連携セミナー『公園をデザインしよう』に関する記事はこちら

 有馬高校 人と自然科 と 県立人と自然の博物館 とは、ひとはくセミナーの受講について協定を結んでおり、学校設定科目「人と自然」の授業で年間8回、生徒が県立人と自然の博物館を訪れ、博物館の専門員から直接専門的な講義を受講してます。この日は『秋の野原の虫取りで 触って感じる生物多様性』をテーマに、八木剛研究員に講義をいただきました。

 生物多様性とは生きものの豊かな個性とつながりのこと。地球上の生きものは40億年という長い歴史の中で様々な環境に適応して進化し、3000万種とも言われる多様な生きものが生まれています。そして全てが直接的、間接的に繋がり合って生きています。講義後、生物多様性を実際に感じるため、人と自然の博物館の隣にある深田公園で昆虫を中心とした生きもの採集を行いました。虫とり網を手に、公園に繰り出します。

 さあ、みんなで捕まえましょう。目標は一人3匹です。

 先生からのアドバイスとして、がむしゃらに捕まえるのではなく、どこにいるのか考えることが大切とのことです。たとえば風が吹いているときには虫の行動が少ないので、止まってじっとしていることが多い・・など昆虫の行動を知っておくことも重要とのことです。

 GETしました。捕獲した昆虫は、チャック付きの袋に入れておきます。

 最初は「触るのが苦手・・・」と言っていた生徒も楽しく全力で捕獲している姿が印象的でした。

 約40分かけて捕獲した昆虫を研修室に持ち帰り、ボードに書かれた種類ごとに貼っていきます。(かわいそうに見えますが、チャック付き袋に入れる方法が、羽などを傷めずに捕かまえておく、最善の方法なのだそうです。)

貼られた昆虫(生きもの)を先生が同定し、名前を記入していきます。結果はこんな感じです。

 今回41名で虫とりし、60種類131個体を捕獲することができました。身近な公園だけでも生物多様性を感じることができましたね。

 先生のお話では他のイベントに比べても多くの種類が捕獲できたとのこと。また、トンボや蝶など、飛行系の昆虫の捕獲割り合いが多いと言う結果でした。(小学生が同じプログラムを行うと、蝶よりもバッタが多くなる傾向があるとのことです。)さすが高校生ですね。

  八木先生、興味深い講義、実習をありがとうございました。次回は11月5日(金)「第4紀末大量絶滅~失われた巨獣たちの世界」をテーマに、ゾウやサイなどの大型獣の絶滅と人間との関係について三枝春生研究員から講義をいただく予定です。楽しみですね。