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人と自然科 令和5年度農業クラブ後期総会開催

 10月13日(金)講義棟にて人と自然科の1~3年生の生徒全員が集まり、令和5年度有馬高校農業クラブ後期総会が開催されました。

 学校農業クラブとは、全国の農業系高校で農業を学ぶ生徒が全員所属している組織で、農業を学ぶ人と自然科の生徒も全員農業クラブ員です。農業に関する授業や実習はもちろんボランティア活動や、学習の成果を競い合う競技会など、活動は多岐にわたります。また生徒会と同じように農業クラブ会長をリーダーに構成される本部役員が、人と自然科をまとめる役割を果たしています。

  前期副会長による開会のことばの後・・・

 

 まずは本日をもって農業クラブの職を終える前期会長より挨拶がありました。

 1年前、この場所で不安な気持ちとたくさんの希望をもちながら前会長から単位クラブ旗を引き継いだ時のことを思い出し、1年間県内の農業高校生との交流や校内外でのイベント運営などをとおして自分自身が成長でき、そして農業クラブと人と自然科のことを好きになれた・・・と1年間を振りかえっていました。最後にともに活動してきた役員への感謝、さらに1.2年生に向け、有馬高校農業クラブ、人と自然科がさらに盛り上がるように期待します。頑張ってください。とエールがありました。

 次に成人代表あいさつ。校長先生から、日頃の実習はもちろん、農業クラブ各種競技会やフラワーアレンジメントでの活躍に対し『皆さんをいつも誇りに思っています』という言葉をいただきました。

 第18回NFD全国高校生フラワーデザインコンテストにて文部科学大臣賞他受賞に関する記事はこちら

 農業クラブフラワーアレンジメント班 さんだチャレンジャーズアワードを受賞しましたに関する記事はこちら

 そして最後に、有馬高校は今年127年を迎えていますが、その前身は明治29年創立の有馬農業補習学校、三田農林学校であり、有高の源流は農業です。この歴史と伝統を胸に、これからの輝くそれぞれの人生を切り開いてくれることを期待します。と激励の言葉をいただきました。

 いよいよ議事に移り、新役員の承認です。

 新副会長候補から事前に立候補していた11人の新役員候補の紹介が行われ、採決の結果全会一致(大きな拍手)で承認されました。そして新たに就任した新会長より『先輩方が築いてくださった伝統や想いを受け継ぎ、有馬高校人と自然科が盛り上がるように、役員全員で頑張っていきますのでよろしくお願いします』との決意表明がありました。

 次はいよいよ単位クラブ旗の引継ぎです。70年近いの歴史があり、有馬高校農業クラブの活動を見守ってきたクラブ旗が、前会長から新会長へ『頑張ってください』の激励の言葉と共に手渡され、会場大きな拍手に包まれました。

 総会後は農業クラブ発表披露です。県大会、近畿大会に有馬高校の代表として意見発表会、プロジェクト発表会に出場した生徒の模範発表を行いました。

 第71回兵庫県学校農業クラブ連盟大会 人と自然科生徒が大活躍 前編 (競技会当日)・・・に関する記事はこちら

第71回兵庫県学校農業クラブ連盟大会 人と自然科生徒が大活躍 後編 (大会式典)・・・に関する記事はこちら

第71回近畿学校農業クラブ連盟大会意見発表会 最優秀賞受賞 全国大会出場決定しました・・・に関する記事はこちら

 まずは意見発表会(学校での学びや様々な体験を通して感じた意見を7分以内で発表する競技)に出場した2人の発表です。

 2人ともとても素晴らしい発表で会場にいる全員が聞き入ってしまいました。ちなみに2人の発表は、11月4日(土)に郷の音ホール駐車場で開催されます、第49回さんだ農業まつりのステージにて聞くことができます。(11時20分頃の出場予定です。)ぜひお越し下さい。

  続いてプロジェクト発表会(学校でのプロジェクト研究を10分以内で発表する競技)の模範発表です。

 

  素晴らしい研究内容で、1.2年生にとって大きな刺激となったようです。ちなみにこの発表は、10月28日(土)に開催予定の有馬高校オープンハイスクールの学科説明内にて発表予定です。中学生の皆さん楽しみにしておいてください。

 続いて全国大会壮行会。新本部役員事業の生徒からこの夏の大会の結果、そして10月24日から熊本県で開催される第74回日本学校農業クラブ全国大会に出場する3名の生徒と、10月27日から福井県で開催される第22回全国高校生フラワーアレンジメントコンテストに兵庫県の代表として出場する1名の生徒が紹介されました。

 そして全国大会に出場する選手代表より『今までの努力を自信に変え、全国大会で活躍できるように頑張ってきます。皆さん応援よろしくお願いします』と意気込みの言葉があり、会場全員で拍手で激励しました。

 最後はFFJの歌斉唱。全国の農業系高校で歌われる農業クラブ連盟歌です。4月に続き全員で歌いました。多くの3年生にとってはおそらく最後のFFJの歌の斉唱です。寂しいですね。

 

 そして新副会長による閉会の言葉で無事総会は終了しました。

 

 本日の総会をもって農業クラブ本部役員を引退した3年生本部役員のみなさん。人と自然科を盛り上げるために頑張ってくださりありがとうございました。そしてお疲れさまでした。1.2年生の皆さん。先輩から引き継いだ人と自然科の活躍をさらに発展させ、さらに盛り上げていきましょう。

人と自然科 ひとはく連携セミナー 秋の野原の虫とりで触って感じる生物多様性

 10月6日(金)人と自然科1年生学校設定科目『人と自然』の授業において、今年度第5回目となる人博連携セミナーが実施されました。

 人と自然科教育課程表はこちら.pdf 

 人と自然科は県立人と自然の博物館と連携協定を結んでおり『人と自然』の授業で年間8回、県立人と自然の博物館を訪れ、博物館の研究員から自然や環境、動植物など専門的な講義を直接頂き、深く学んでいます。

 前回のひとはく連携セミナー 古代湖における固有種の生態について学ぶ・・・に関する記事はこちら

 今回は昆虫研究の第一人者である八木 剛研究員より、『秋の野原の虫とりで触って感じる生物多様性』をテーマに講義、演習をいただきました。

 いつもは制服で受講している生徒ですが、この日は実習服姿ですね。今回は実際に博物館に隣接し、豊かな自然が残る深田公園で虫取りをしながら生物多様性をリアルに感じる回です。まずは虫について学びます。みなさん『昆虫』と『虫』の違いは分かりますか?皆さんも中学校の時に習ったとおり足が6本、羽が4枚あるのが『昆虫』です。(クモは足が8本あるので昆虫ではありません。)一方『虫』には定義がないので、足が6本以上あるクモやダンゴムシも含まれます。さらに定義がないのでザリガニやは虫類も虫です。今回のテーマは『虫とり』なので、あらゆる生きものを捕まえます。

 捕獲を前に虫のとり方について学びます。特に身につけておかなければいけないのが網の使い方とカゴ(捕獲袋)への入れ方。まず網の使い方ですが、飛んでいる虫は逃げるときに上に逃げていくので上から網をかけます。そして下から上に持ち上げてカゴ(捕獲袋)に入れます。一方バッタなど地上にいる虫は前の法に逃げていくので、網は前方から後方に網をかけます。そして捕獲袋に入れる時は指でつまんで入れます。

 捕獲の基礎を学んだ後はいよいよ虫とり大会です。深田公園に解き放たれました。

 全力で駆け回り捕まえます。

 何か捕まりましたか?

  見事にGETですね。

 みんな子どもに戻った表情をしていますね。八木先生のお話では、今回は高校生が捕まえたので小学生に比べてトンボなど飛んでいる虫が多く捕獲されている傾向があるとのこと。中にはスズメバチを捕まえた生徒もいました。(専門家の指導の下捕獲しておりますので、良い子はマネしないようにしてください。)さらに虫とりなのでカエルやカナヘビも捕獲しました。

 

 約1時間虫とりをした後は博物館に戻り、捕獲した虫を仲間分けしました。トンボの仲間、バッタの仲間、鎌霧の仲間、カメムシの仲間、チョウの仲間・・・・など仲間分けし、成果を共有、意見交換を行いました。

 

 結果今回は、66種類139個体を捕獲することができました。深田公園は多様性に富んだ生きもののすみかであることが分かります。さらに分類された虫を見ながら、サナギになる虫(完全変態)とならない虫(不完全変態)の違いやクモの狩りの方法の違い、虫の交雑の方法など豆知識についても教えていただきました。そして最後は捕まえた虫をみんなで自然に帰し、講義は終了です。

 

 約2時間、充実したセミナーでしたね。体験をとおして学ぶこと、そしてこの学びの成果を様々な場面に活かしていくことが人と自然科の特徴です。八木先生、ユニークな講義、演習をありがとうございました。

 次回のひとはくセミナーは衛藤 彬史研究員より『未来に残したい農業や農村の魅力』をテーマに講義をいただく予定です。農業と環境を学ぶ私たちのとって大変興味深い内容・・・今からとても楽しみですね。

人と自然科 農業と環境の授業で栽培したモチ米が稲刈りを迎えました

 人と自然科1年生農業と環境の授業では、イネの栽培、生育を学ぶためにモチ米『ヤマフクモチ』を栽培しています。6月に手植えによる田植え実習を行ったモチ米・・・

 6月農業と環境の授業で田植え実習を行いました・・・に関する記事はこちら

 天候にも恵まれ、順調に生育し、10月に入り稲穂が垂れてきました。いよいよ収穫です。

 前日の3年生総合実習の授業では、先輩方がはざかけ(天日干しする)用の垂木を組み立ててくださいました。

 実習を前に担当の先生から収穫方法に関する説明を受けます。 まずは服装から。籾の先端についている『ぼう』と呼ばれるとげが体に入るとちくちくするため、ボタンをしっかりとめ、タオルを首に巻きます。そして鎌の使い方。収穫では刃がギザギザしている『鋸鎌』を使います。間違った使い方をするとケガにつながりとても危険です。手袋の着用、親指を上に向けて稲を握る(順手といいます)など絶対に手を切らないための稲穂の持ち方、そして収穫後のイネの束ね方などを教わりました。

  しっかり学んだ後はさっそく実習開始です。6月に自分で田植した田んぼを囲んでみんなで刈っていきます。

 

 今年の1年生は、作業が早い!!かつ正確です。

 そして刈ったイネを5~7株束ね、麻紐でくくって稲束にしました。

 束ねた稲束は天日干しするためはざかけ(垂木に稲束をかけること)します。

 乾燥機で一気にするのとは異なり、ゆっくり時間をかけて乾燥を行うことで、甘みやうま味、粘りが増すと言われています。ちなみに有馬高校では、脱穀(稲穂から籾を外すこと)後の稲わらは野菜や花の栽培で活用しています。

 最後に田んぼに残された落ち穂をみんなで拾います。(ミレーの絵画『落穂拾い』で有名なシーンですね。)せっかく一生懸命栽培したモチ米を一粒たりともムダにしたくないですよね。

 人と自然科ではこのように授業で習得した技術を活かし、地域のイベントにも参加し活躍しています。

 習得した技術を活かし先日大会運営を行った、世界稲刈り選手権に農業クラブ生徒が参加しました・・・関する記事はこちら

  あっという間に2時間の実習は終了。最後に集合写真を撮りました。

 

 今回収穫したもち米は、11月11日(土)に開催される農業祭にて販売する予定です。そして今年はいよいよこのモチ米を用いて餅をつき、炭火で焼いて振る舞う焼き餅も復活する予定です。そして今回紹介したもち米以外にも、ダイコンやハクサイなどの野菜、パンジー、ビオラ、ハボタンなどの草花苗、その他ギンナンなどの農産物販売を行う予定です。

 昨年度の秋の農業祭に関する記事はこちら

 地域の皆さま、楽しみに待っていてください。

人と自然科 10月の県庁緑化を有馬高校が担当しています

 10月4日(水)人と自然科のフラワーアレンジメント班の生徒4名が兵庫県庁を訪れ、県庁緑化活動を行いました。兵庫県には農水産高校が12校あり、1年を通して各校が輪番で県庁2号館ロビーに草花苗や観葉植物などの各校の特色を活かした実習作品を展示し、庁舎の緑化ならびに環境整備に貢献しています。

 今年度有馬高校は10月を担当します。今回も人と自然科農業クラブフラワーアレンジメント班が担いました。この展示に向け、ひょうごの達人事業でお世話になっている講師の先生にアドバイスをいただきながら、夏休みから生徒自身でデザイン画を作成し、新学期に入っても放課後の時間も活用し準備を頑張ってきました。

 

 ちなみに有馬高校人と自然科といえばフラワーアレンジメント。フラワーアレンジメントに関する知識や技術を集中して学習できる学校設定科目『フローラルアート』があり、特に3年生では地域オープン講座『チャレンジ教室』と題し、地域の方を受講生としてお招きし、生徒が先生役となって授業を進めています。

 人と自然科教育課程表はこちら.pdf

 チャレンジ教室「フラワーアレンジ」開講しました・・・に関する記事はこちら

 また、習得した技術を活用し、地域のイベントや農業祭などでアレンジメント体験を実施しています。

 今年4月でんスポアドベンチャーフェスタに出展しました・・・に関する記事はこちら

 昨年度秋の農業祭に関する記事はこちら

 話を戻し設置当日、代表生徒が兵庫県庁を訪れ・・・まずは搬入です。

 

 そして学校で練習したとおり作品を組み立てていきます。

  過去と比較しても今回はかなり大きな作品のようですね。

 完成した作品はこちら。タイトルは『多様性の花』です。

 この作品には世界中全ての人がそれぞれの個性を大切にし、みんなが平等に暮らせる社会を実現させたい・・・という想いが込められています。カラフルな色で個性を表現し、中央には手を取り合っている姿をアーティフィシャルフラワーで描き、互いを認め合い、笑顔の輪が広がる様子を表しています。

 担当した生徒より『この作品1人でも多くの人に見てもらい、関心を持ってもらうことで、インクルーシブな社会が実現できたら・・・』とのことでした。

 

 私たちの力作は、10月下旬まで県庁2号館ロビーにて展示しています。県庁を訪れる際はぜひご覧ください。

人と自然科 農業と環境 秋の農業祭に向けハクサイ・ダイコンの生育順調です

 大盛り上がりの体育大会も無事終わり、10月に入りました。朝夕の気温が下がり、過ごしやすい季節を迎えています。農場では黒エダマメやサツマイモなどの収穫も始まり収穫の秋本番といったところですね。

 人と自然科1年生農業と環境の授業では、農業の基礎を学ぶため、2学期にはダイコン、ハクサイの栽培を行っており、秋の農業祭での販売、品評会に向け順調に生育しています。

 人と自然科教育課程表はこちら.pdf

 まずはダイコン。10月上旬にかけて2回に分けて行ったのが間引きという作業です。1カ所に3粒播種し発芽した芽を1本に絞る作業。別名『命のオーディション』です。

  ダイコンの栽培がスタートしました(ダイコンの播種)に関する記事はこちら

 発芽したダイコンのうち、害虫に食べられたものや生育が遅れているものを選び間引いていきます。残す株を傷めそうな場合はハサミで切断します。これまで丹精込めて栽培してきたため、少し心が痛みますね。しかし立派なダイコンを収穫するためには、避けて通れない実習です。

 続いてハクサイ。夏休みに播種し、小さかった苗もすくすく育ってきています。

 ハクサイの栽培がスタートしました・・・に関する記事はこちら

 更なる成長を目指し、ここで行う作業が追肥という作業です。土の中の栄養が少なくなってきたのを成長具合を見て判断し、追加で肥料を与えていきます。

  ポイントは、肥料を株に近づけないこと、そして葉の上にのせないことです。肥料がハクサイにくっついてしまうと、ハクサイがやけどしてしまいます。(肥料やけといいます。)

 追肥が終わったらしっかり観察、調査しましょう。葉径を測定したり、葉の出方(葉序)を観察します。

 生育は順調ですね。この調子で成長したら11月中旬には収穫適期を迎え、秋の農業祭で販売されます。そして一番自信のあるハクサイ、ダイコンを品評会として一同に展示し、来場される地域の方々に見てもらっています。

  昨年の秋の農業祭に関する記事はこちら

 現在秋の農業祭に向けての計画は最終段階を迎えていますが、いよいよ今年は農産物の販売に加え、食品バザーを復活させる準備をしています。秋の農業祭の詳細については決まり次第、随時ブログで報告していきます。

 来場される地域の方に満足いただけるよう、みんなで栽培を頑張っていきましょう。

人と自然科 世界稲刈り選手権の大会運営を行いました

 9月24日(日)三田市下相野の水田にて、世界稲刈り選手権が開催され、本校人と自然科農業クラブ本部役員14名が大会の運営をお手伝いしました。

 このイベントは、子どもたちと一緒にお米作りをすることで土に親しみ、農業に興味を持ってもらうことが目的で開催されてるイベントです。有馬高校農業クラブは、授業でお米づくりを学んだ知識や技術を活用して、14年前から運営に携わっています。この日は6月に同じ田んぼで開催された、世界田植え選手権で手植えを行いすくすくと成長して収穫を迎えたイネをみんなで楽しく手刈りで収穫しました。

 6月に開催された世界田植え選手権に関する記事はこちら

 イベントの最初は恒例のラジオ体操です。1年生の生徒が前に立ち、皆で一緒に体操をします。

 体がしっかりほぐれたところでいよいよ稲刈り開始です。

 今回は比較的幼い子どもたちが中心に参加していたため、ケガしないように、手を添えながら一緒に稲刈りをしました。

 今年この田んぼで栽培したお米は『ミルキークイン』という品種です。粘り気が多く、冷めても美味しいお米です。刈り取ったイネは束にしてくくっていきます。

 ある程度刈り終えたら脱穀します。農家の方に教わりながら、安全に気をつけて、束にしたイネをコンバインに入れて籾と稲わらに分けていきます。

 あっという間に12時に。お昼ご飯です。この田んぼでとれたお米を使い、地元のお母さんが作る特性カレーライスです。ほどんど水を使わず、タマネギなどの野菜を煮詰めて作った特製カレー。付け合わせのキュウリ、ラッキョ、そして今回は新たに梅干しも登場。屋外で食べるカレーライスは最高です。

 午後からは大型機械の操作を体験させていただきました。高校の水田は小さいのでなかなか大型機械の運転実習ができません。ありがとうございます。

 まずはコンバインを使った稲刈り体験です。農家の方に教わりながら残ったイネをあっという間に刈り取りました。そして今年も稲刈りをしていたら上空にツバメの大群が登場。飛び出た昆虫を狙って集まってきました。農業は生き物と関係していますね。

 そして刈り取った後の田んぼを大型トラクタで耕うんしました。今年は新たに導入されたロボットトラクタを体験させていただきました。事前に設定しておけば、ハンドルを持たなくても勝手にタイヤが動き、凸凹の水田の中でもまっすく走行します。広い水田の場合はGPSでほ場内を走行します。まさにスマート農業ですね。

 あっという間にイベントは終了です。今日参加したみんなで記念写真を撮りました。

 

 お招きいただいた、こころ豊かな人づくり500人委員会阪神北OB会の皆様、参加された皆様、楽しい時間をありがとうございました。

人と自然科 ひとはく連携セミナー 古代湖における固有種の生態について学ぶ

 9月15日(金)人と自然科1年生学校設定科目『人と自然』の授業において、今年度第4回目となる人博連携セミナーが実施されました。人と自然科は県立人と自然の博物館と連携協定を結んでおり『人と自然』の授業で年間8回、県立人と自然の博物館を訪れ、博物館の研究員から自然や環境、動植物など専門的な講義を直接頂き、深く学んでいます。

 今年度3回目となるこの日は『タンガニイカ湖での調査』をテーマに、高橋 鉄美研究員から古代湖における固有種の生態について学びました。

  古代湖とは、10万年以上水を維持し続けている湖で、世界に20ほどあるといわれています。その中でもアフリカにあるタンガニイカ湖は、世界でも珍しい古代湖の一つで、高橋先生は何度も調査に訪れておられます。タンガニイカ湖はアフリカのザンビアにある大きな湖で、全長650km。その距離は三田市から仙台市と同じ距離です。

 

 高橋研究員が特に注目されているのは、湖に250種類以上生息しているカワスズメ科の魚類で、そのほとんどがここでしか見られない固有種で、総称としてシグリットと呼ばれています。

 

 生徒のレポートをみせてもらったところ、今回の講義で多くの生徒が興味を持ったのはシグリットの『適応拡散』でした。適応拡散とは、起源を同一にする生物群が種々の異なる環境に最も適応した生理的または形態的な分化を起こし、多くの系統に分かれることをいいます。要は独自の進化を起こしているということですね。シグリットが適応拡散している原因としては、口内保育による子どもの世話、そして岩住みがあげられます。これにより拡散が少なくなり、異所的種分化を起こしやすくなります。

 

 専門的な内容はまるで大学の講義のようですね。講義ではそのほかにも繁殖様式や生態系の保全などについても学ぶことができました。また、先生が研究でアフリカ各地を訪れた際に気付いた様々な日本との違いや気付きについても興味深い話を伺うことができました。このように研究員から様々なことを学んでいき、3年生での大学進学をはじめとした進路実現につなげていきます。

 

 次回の人博連携セミナーは、10月6日(金)『秋の野原の虫とりで、さわって感じる生物多様性』と題して八木剛研究員より、実際にフィールドに出て昆虫採集を通し生物多様性について学ぶ予定です。楽しみですね。

人と自然科 ブドウ販売会大盛況 購入いただいた皆さまありがとうございました

 人と自然科の生徒が授業で丹精込めて栽培したブドウ(ベリーA、ピオーネ、マスカットオブアレキサンドリア)の即売会(本校保護者、生徒限定)を9月8日(金)、11日(水)、15日(金)の3日間、各学年ごとに開催させていただき、大盛況の中無事終了しました。

 生徒が栽培しているブドウが収穫時期を迎えています・・・に関する記事はこちら

 販売に向けて、生徒自ら調整、包装、袋詰めを行いました。各日700房~800房の調整が必要となり、栽培を担当した2年生の果樹と緑、3年生のガーデニングの授業だけでなく、総合実習や他の農業科目でも少し助けてもらいながら、1年生から3年生まで手分けをして行いました。

 

 しわしわになったり、中で傷んでいたりしでいる粒がないかどうか確認し、ハサミで一粒一粒調整していきます。とがったハサミの先で実を突き刺さないように注意します。商品を販売しお金をいただくということで、みんな真剣ですね。

 

 そして調整したブドウをランク付けしていきます。有馬高校人と自然科の伝統として、粒のつまり具合で3つにランク付けし、上と中のランクのブドウをセロファンの包装紙に丁寧に包みます。そして1袋に2~3房を詰め、重さをはかり価格を決定します。

  このように調整、袋詰め、確認作業は販売直前まで行われ、そしていよいよ体育館前で販売準備です。机を並べ、トラックの両サイドにのぼりを立て、準備万端です。

 

 いよいよ販売開始。販売前からたくさんの方が集まってくれました。ほんとうにありがとうございました。

 販売は放課後の農場当番(総合実習B)の授業で販売実習として行いました。放課後の農場当番は1年生から3年生が一緒になって行います。学年を超えて連携し、販売実習を行っていました。

 

 レジでは、品種、重さを伺い、会計を行っている間に後ろで待機している生徒が商品を準備します。計算を間違えないようにゆっくりやりとりをを行いました。そして売り切れた品種、ランクを一覧表に線を引いていきます。この役割が重要です。あっという間にどんどん無くなっていきましたね。

  今年は台風などの気象災害や害獣被害もなく、さらに夏の晴天にも恵まれなかなかの出来栄え。担当者が記憶している中でも3本の指に入るくらい良い出来であったと手応えを感じています。また、ピオーネとマスカットは元々畑の面積が小さいため、予告通り数量制限をさせていただきました(初日の1年生は最も多い来場者で、ベリーAも数量制限を行わせていただきました。)が、やはり人気で、最後には売り切れてしまい、買えなかった方もいらっしゃいました。本当に申し訳ありませんでした。

 また、ブドウを購入していただいた方から、整理券番号の順番通りにレジに案内できる新たな並び方のアイデアもいただき、早速2年生の販売で改善案を試してみたところ、とてもスムーズに販売を進めることができました。 

 このように大盛況であったブドウ販売は3日間で合計329名の方に来場いただきました。栽培を担当した生徒、そして販売を担当した生徒は、喜んで買ってくださるたくさんの生徒、保護者の姿を見て、大きな自信となったとのことでした。暑い中、ご来校いただいた保護者の皆さまありがとうございました。そして購入してくれた総合学科の生徒の皆様も、本当にありがとうございました。人と自然科の学びの内容を少しでも理解してもらえたら嬉しいです。

人と自然科 ひょうごまちなみガーデンショーin明石2023 アグリハイスクールガーデンに出展しています

 9月17日(日) ~ 9月24日(日)の期間、兵庫県立明石公園にてひょうごまちなみガーデンショーin明石2023が開催されています。このイベントは花と緑に関する県民の意識の向上や、花と緑あふれるまちづくりや暮らしづくりを後押しするためのイベントで、今年で31回目の開催となります。

ひょうごまちなみガーデンショーin明石2023パンフレットはこちら.pdf

 イベントの展示の一つとして、県下の農業高校の生徒が自分たちでデザイン・施工した自慢の庭を展示する、アグリハイスクールガーデンが開催されており、有馬高校人と自然科も、3年生コンピュータ-造形を受講している生徒を中止に準備を進めてきました。

 

 夏休み前から設計、準備し、学校で何度も試作を行い、いよいよ代表の生徒3名が開催期間直前の9月16日に明石公園を訪れ、作庭を行いました。

 作庭は1.5m×2.3mの木枠の中に作成していきます。今回はアキランサス、ケイトウ、コリウス、リュウノヒゲ、ペンタス、ジニアなど10種類以上の植物を持参して植栽していき、約4時間かけて作品を完成させました。

 完成した作品はこちら。

 テーマは『四季の箱庭』です。春夏秋冬を4つの箱庭に植栽し、季節の巡りを表現した渾身の作品です。作品の右上が春→右下が夏→左下が秋→左上が冬を表現しています。

 作庭した生徒にインタビューしたところ、4つの季節の箱庭同士を完全に分離せずに、一体化させることがこだわりのポイントなのだそうです。バークチップや流木を使って、山から海に流れる川を表現し、4つの季節の箱庭を上手く融合させていますね。お見事です。

  今回作庭した作品は、9月24日(日)10:00~16:00(最終日は15: 00まで)明石公園に展示しています。(明石城公園入口の橋を渡ったあたりにあります。)

 明石公園を訪れた際は是非有馬高校人と自然科の生徒が作庭した庭を探してみて下さい。

 

人と自然科 地域自然保護 ありまふじ夢プログラム 中間発表会実施

 人と自然科3年生学校設定科目『地域自然保護』の授業では、県立有馬富士公園をフィールドとし、1年かけて公園を訪れるゲストに公園の自然を感じてもらうための体験プログラムを生徒自身が企画し、実践する授業を行っています。

 人と自然科教育課程表はこちら.pdf

 県立有馬富士公園は、公園を愛する地域の方が自分の特技を活かし、来園者に体験プログラムを提供するという取り組みを行っている全国的にも注目されているユニークな公園です。授業は4月からスタートし、今日まで公園を管理している職員から説明を受けたり、実際に公園で活躍されている夢プロ団体の皆さんから体験プログラムを受けたり、自分たちで公園内を調査したり・・・など公園を知る活動を続けてきました。

 地域自然保護 今年もスタートしました・・に関する記事はこちら

 現地フィールドワークその1 パークマネジメントについて学ぶ・・・に関する記事はこちら

  現地フィールドワークその2 天文を通したありまふじ夢プログラムを体験・・に関する記事はこちら

 現地フィールドワークその3 有馬富士公園の昆虫を捕まえる・・・に関する記事はこちら

 現地フィールドワークその4 里山管理を体験する・・・に関する記事はこちら

 現地フィールドワークその5 棚田を管理し土と触れ合う夢プログラム体験・・・に関する記事はこちら

 そして9月12日(火)これまで経験し、自分たちの足で公園内を歩き回り調査した内容を1枚の有馬富士公園巨大地図にまとめ、お世話になった皆さんの前で発表する中間発表を行いました。この日に向けて生徒は一生懸命準備してきました。

 

 そして発表直前も、原稿を手に役割分担など最終確認です。気合い入ってますね。

 

  発表にはアドバイザーとしてお世話になっている、人と自然の博物館研究員の先生方、管理者であるパークセンター職員、行政からは宝塚土木事務所の職員、そして夢プログラム体験でお世話になった夢プロの先輩方をお招きし、いよいよ発表スタートです。1班10分から15分の持ち時間で発表を行いました。

 

 発表では、自分たちで考えた班名について紹介した後、夢プログラム体験や調査して感じたこと、有馬富士公園の魅力や改善点を行政や管理者であるパークセンターの方に直接伝えることができました。

 園内に生息している植物や昆虫について説明している班や、おすすめの散策ルートを紹介する班などユニークな発表が多かったですね。

 そして最後は自分たちがホストとして提供したい夢プログラムの企画案を紹介しました。

 現時点でのアイデアは以下の通りです。

・自然学習センターでの企画展

・園内に生息している植物の標札づくり&スタンプラリー

・園内での本気鬼ごっこ

・間伐材を活かしたタワー(オブジェ)づくり

・きのこの観察会

 などなどユニークで高校生らしいアイデアばかりですね。聴衆者も評価シートを用いて、他の班の評価はもちろん、自分たちの班の発表や模造紙を自己評価しながら真剣に聞いていました。

 

 そして発表後にはアドバイザーとして来校いただいた方から、忌憚のないご意見、アドバイスを頂きました。

  各班が作成した模造紙はこちら。

 

 めくると答えが出てくる仕掛けなど、立ち止まりたくなる工夫がたくさんある力作です。これらの模造紙は、有馬富士公園パークセンターに一定期間展示させていただきます。公園を訪れた際はぜひご覧ください。

 さて中間発表も終わり、いよいよ今回の発表をもとに、実際に来園者に提供する夢プログラムを企画していきます。テーマは今回の中間発表でも生徒が問題点としてあげていた、有馬富士公園の利用が最も少ない世代である『高校生が有馬富士公園の魅力を感じることが出来る体験プログラム』です。そして12月には実際に高校2年生の後輩を有馬富士公園に招待し、企画した夢プログラムを実践します。

 昨年の先輩が企画・実施した夢プログラムに関する記事はこちら

 大変ですが楽しみながら頑張っていきましょう。最後に中間発表を聞きに来てくださいました皆様、忙しい中お越しいただきありがとうございました。