インターアクトクラブ 倉敷市 仮設団地交流活動
昨年に引き続き、岡山県倉敷市の仮設団地を訪問しました。
兵庫県の平成30年度7月(豪雨)岡山県復興サポート事業で行かせていただきました。
また神戸マラソンフレンドシップバンクもも使わせていただきました。
・メッセージ入りカイロ贈呈(戸別訪問)


・ミニチュアランドセルワークショップ(集会所)





・ストラップ作成(集会所)



・綿菓子振る舞い(集会所)


・鬼ごっこ、ボール遊び(団地周辺)

・マスク贈呈(コロナウイルス対策)

・巾着袋贈呈


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事業実施効果>
・被災者に接することや検証、傾聴、伝達など通じて震災のことを共有し、復興にむかって頑張っている被災者が高校生との交流を通じて笑顔が生じ、明日への活力が産まれた。
・震災で命や財産を失った人の状況を把握し、現地での戸別訪問などのボランティア活動を通じて、被災者から直接、被災・避難状況を聞くことができ、これから起こりうる災害の避難のアドバイスを受けた。
・交流を継続している方々と今回の仮設住宅での交流を通じて、被災生活で閉ざされた心のケアをすることができた。参加者の言葉に「ここに来てくれたから、こんなことができるんだ。」とありました。訪問を歓迎してくれた象徴のお言葉をいただけました。
・高校生とともに震災を通じて防災を学ぶことで意識や知識を共有し、次世代の震災コミュニティーの基礎、将来の基盤づくりを構築や復興の主体となることができた。
<事業の内容>
・出発前から使い捨てカイロに災害復興に関するメッセージを自ら書くとともに、友達、家庭、地域などにも書いていただき、戸別訪問でポケットティッシュとともに配布しました。
・仮設住宅にお住まいの方や地域の方々に豊岡特産のカバンのマスコットミニチュアランドセルを生徒が講師になり、ワークショップを実施しました。
一つひとつの作業工程を生徒が被災者に説明をしました。参加者の方々は、興味津々で頷きながら聞き、ミニチュアランドセルを完成に導きました。カシメの工具はある程度力が必要な工程であるため、時には生徒が参加者の代わりにカシメでリベットを絞めたりしました。ミニチュアランドセルを開閉するときのマジックテープは、ハート、花などの柄があり、ある女性のお年寄りがハートばかり使っていると笑いが起こり、豊岡生息のコウノトリのチャームも見て豊岡に行きたい気持ちとなったりと終始笑いの渦の中でワークショップを行った。自分、家族、友達などにも作り、時間が許す限り、和気あいあいであった。
・豊岡カバンの産業廃棄物の皮革の生地から作成したストラップを持参し、ポンチで穴あけ、ストラップを付け、刻印で名前やイニシャルを打ち込み進呈した。自分、家族、友達などにも使うために、時間が許す限り、生徒が懸命に作業に当たった。
・集会所に綿菓子の機会を設置し、いらっしゃった人たち綿菓子を振舞いました。子どもたちは好奇心旺盛で自分で作る子どももいました。生徒参加者3名。
仮設住宅に住む子どもたちは、仮設住宅での生活に飽きや倦怠感などを感じていた。思う存分、満足に遊ぶことができない子どもたちは、フラストレーションも感じていた。そこで普段交流のない人たち、しかも高校生がターゲットとなり、一緒に遊びたがっていた。綿菓子作成も一段落したので、仮設住宅周辺のスペースでボール遊びや鬼ごっこなどをしました。
<生徒感想>
◎2年生
この活動で最後になる、被災地訪問でした。私は去年参加していなかったので今年がすごく楽しみでした。まず、朝が6時出発ととても眠たくて大変でした。そして、車に乗って岡山の岡田住宅地に行きました。木造の仮設住宅で外観は他のプレハブ仮設住宅とは違って温かみのある仮設住宅でした。実際、屋内で活動しました。綿菓子とストラップとランドセル作りと訪問に分かれて活動しました。わたしは、ストラップ作りでした。久々とまた、あまり作ったことが無くできるか不安でした。ですが、皆さんがとても温かく迎えてくださりスラップを作っているときも温かい言葉をかけてくださってとてもこころが和らぎました。お年寄りの方から小学生の子まで、沢山来ていただきました。そして、色んなことを教えてくださいました。そして、美観地区に行きました。白塗りの建物が多く真ん中に川が流れている風光明媚な観光地でした。何回か行ったことあったけど全部朝が早くてどこも空いていなかったので今回空いているときに行けて良かったです。美観地区に観光客が戻り、人々の賑わいが増えると街は活気づき、復興の一部を見ることができた。やはり、実際に被災地に行って見て感じるのはいいことだと思いました。もう、卒業まで被災地の訪問はないけどこれからも色んなところに繋がって色んなところに笑顔と応援の事ができたらいいなと思いました。
◎2年生
私は岡田住宅を訪れるのは1年ぶりでしたが、元気に過ごしておられる方が多くて安心しました。談話室に入ってすぐ、未だに昨年わたしたちが豊岡から持ってきた寄せ書きやポスターを壁に貼ってくださっていたことに気がついて、とても嬉しかったです。交流の時間では、ミニチュアランドセル作りを通して、お年寄りの方から小学生の子ども達までたくさんの方々と会話をすることができました。一緒に作ってようやく完成したランドセルを見てとても喜んでくださったり、家族に渡すためにもう1個作ろうとされている姿を見ていて私も嬉しくなり、今年もここに来て良かったと強く思いました。また、小学生の子ども達に作り方を教えている中で、最初は「力が要るから難しい」と言っていた子どもも、徐々に慣れてくるととても楽しそうにしていました。その子たちがとても懐いてくれていたので、私も一緒になって楽しむことができました。自宅が半壊、全壊などされても力強く復興に向け頑張る人たちに復興の一助となれて良かったです。これからもこのような機会を作り、豊岡総合高校と岡田住宅の方との繋がりを続けていけたらいいなと思います。
◎2年生
私は今回で2度目の倉敷の訪問でした。去年もそうだったけど、今年も皆さんが暖かく迎えてくださってとてもうれしかったです。私は去年と同じで綿菓子の担当をしたけど、去年は全く子どもが来てくれなかったので正直不安でした。でも今回は、たくさんの子どもが来てくれて、おいしいおいしいと言って食べてくれたのでとてもうれしかったしかわいかったです。そのあとはストラップ作りを手伝いました。おばあちゃんや子どもたちに作ってあげたらとても喜んでくださって、こんなに喜んでくださると思っていなかったので、こっちまで幸せな気持ちになりました。外では1年生と子どもたちが鬼ごっこをして遊んでいました。1年男子が1番子どもたちに気に入られていて振り回されていたのでおもしろかったです。逆に女子は1番小さい男の子に名前を聞きすぎて少し嫌われていました。去年よりも色々な人と関わることができたり、お話をすることができて、とても充実した時間になりました。
◎1年生
仮設住宅に行くと住民の方が温かく迎えて下さったのが印象的でした。以前に先輩方が持ってこられたポスターの寄せ書きなども壁に貼ってあって自分たちが書いたものなどを大事にして下さっていると思って嬉しかったです。交流では私はミニチュアランドセルのワークショップをしました。教えながらお年寄りの方が出来ないところはやってあげたり、色々お手伝いしながら作ることが出来たのでよかったと思います。孫にあげると言われて頑張って作っておられて完成すると嬉しそうにして下さったので嬉しかったです。小さい子にも教えて最初は恥ずかしそうにしていたけど2個目を作るくらいから話せるようになってきて途中から来たおじいちゃんやお母さんにも教えていて覚えとるのが早いなとびっくりしました。4個作ると言っていっぱい作ってくれてランドセルにも付けてくれると聞いて嬉しくなりました。この交流を通して住民の方たちの雰囲気がとても温かくてひとつの家族みたいで素敵でした。写真を撮る時にはランドセルを一緒に作っていた子が膝に乗ってきてくれて可愛かったです。少しでもこの活動が住民の方のためになれていたら嬉しいです。無邪気な子どもたちにとって、災害のトラウマ、仮設住宅のストレスがあったかどうかわかりませんでしたが、少なくとも私たちと過ごしたことは心の開放や発散になったかと思いました。
◎1年生
岡山での活動を通して、私は、今年の1月の熊本に続いて人生で2回目の仮設住宅に行きました。また交流ではたくさんの方々が来てくださいました。私は綿菓子作りを担当しました。子どもたちが来てくれて少し合流することが出来ました。とても元気な子達がいっぱい居ました。私は綿菓子作りが少し終わってから何人かいた子供たちと一緒に遊びました。一緒にだるまさんがころんだや鬼ごっこかくれんぼなどたくさんの遊びをしました。楽しく出来て良かったです。とても元気な子ども達が多かったです。沢山遊べて楽しかったです。仮設住宅の集まり場では、去年行かれた人達のものも飾ってあって大切にしてくださっていることが伝わりました。また、カイロを渡したら沢山喜んでくれて嬉しかったです。沢山感謝されたのでカイロを書いたり活動をしてよかったなと思いました。たくさんの方々が元気な姿を見ることが出来て良かったです。復興もどんどん進んでいて私たちにもできることがあればして行きたいです。
◎1年生
岡田住宅での交流では歓迎してくださってすごく嬉しかったです。ストラップ作りを担当していて、たくさんの方がストラップを作ってくださったり、ミニチュアランドセルを作っておられた方にどの皮がいいかということと、名前を聞いてくださった方がいてすごくありがたかったです。途中から外で小学生の皆さんと遊んだのですが、途中から参加したのに快く受け入れて一緒に遊んでもらえて嬉しかったなと思います。久しぶりに全力で遊んだり、小学生の子と交流して、普段はあまり交流する機会がないので新鮮でした。仮設住宅の子の仲の良さもすごく感じられました。最後の挨拶のときに「こんな時がないと、こうゆう体験ができないのでこのような体験をさせていただいて嬉しかった」と言って頂いて、嬉しかったですし楽しんでもらえて喜んで頂けて本当によかったです。実際に地元の方と交流して今まで以上に復興への手助けを募金などからでも頑張っていきたいと思いました。
◎1年生
今回は日帰りで荷物が少なかったので、東北での移動よりは楽でした。早速、仮設住宅に着いてみると、挨拶してくださったり温かくむかえてくださいました。熊本の時は子どもがあんまりいなかったけど、今回は沢山いて子どもがいるだけでこんなにも違うと感じました。私はストラップ作りをしました。自分の分をつくる方がいたり、ご兄弟に作る方がいたり、お孫さんに作る方がいたりと自分以外の人のことを考える優しい人達ばかりだなと思いました。それに皆さん明るくて喋りやすかったです。小さい子ども達も私からよって行った方がいいのかなって思ってたけど全然そんなことなくて、小さい子ども達から寄ってきてくれました。帰る準備をしていると、小さい子が「もう帰るの?」って聞いてきて可愛くて、名残惜しかったです。水害で受けた心の傷を癒すことができ良かったです。
◎1年生
実際に岡山に行ってみて、被害の傷跡を身近で感じることができた。岡田団地に向かうまでの道に川があり、川の周りの平地のところにショベルカーがたくさんとまっているのが見えた。まだ復興中だということが見て分かった。橋を渡った時に、「橋にたくさん橋脚があるのは川が氾濫した時に水を止めたりするため」と先生がおっしゃっていて、災害に備えて考えて造られていないと思った。岡田住宅に行って、たくさんの方と交流をした。初めての時は緊張したけど今回は全く緊張せず、楽しんで交流することができた。私たちを暖かく迎えてくださって、とても嬉しかった。私は岡田住宅の方々と一緒にミニチュアランドセルを作った。とても楽しそうに作ってくださったので私も嬉しかった。「孫にあげるんだ」と言って何個も作っておられる方がいて、家族の温かさを感じた。完成した時に、「可愛いのができた!ありがとう!」と言ってくださって少し泣きそうになった。小さい子もたくさんいて、外で元気に遊んでいて微笑ましかった。私も一緒にキャッチボールができて嬉しかった。交流することで被災地の方々を笑顔にできるのはとても素晴らしい活動だと改めて感じた。
◎1年生
私はランドセル作りをしていました。皆さんとても元気で一緒に作れて楽しかったです。教えていた1人のおばあちゃんは昔ランドセルを作ったことがあるらしく、1回教えるとだいたい覚えて3個目くらいからは全部1人で作っていました。昔のことは体で覚えているとはこういうことなのかなと思いました。もう1人のおばあちゃんもだんだん覚えてきて最後の方は教えていませでした。皆さん仲良くて「孫が何人おるから何個作らんなん」とか楽しそうに話しておられておばあちゃん家に帰ってきたような感じでした。楽しそうに作っておられるのを見ていると少しでも元気になってもらえたかなと思い嬉しかったです。倉敷では出石みたいな通りがあって、きびだんごが美味しかったです。桃太郎が有名だから色んなところできびだんごが売っていました。お土産では色んな味があって美味しそうでした。被災したのに皆さん元気に過ごしておられるので自分も頑張ろうと思いました。これからもできることはしていきたいと思いました。
◎1年生
私は今回、綿菓子を作ることになっていたけどなかなか人が来なくてあまり作業をすることはありませんでした。時間ができた時は子供たちと一緒に遊んだりできたので楽しかったです。子どもたちの中に「やってみたい」と興味を持ってくれる子がいて嬉しかったです。私は久しぶりに綿あめを作ったので失敗するか不安だったけどちゃんと形も崩れることがなかったので良かったです。作って渡した後や帰り際などで「ありがとう」と言ってもらえてとても嬉しかったです。大人の方にも「作ってほしい」と言われたときもしっかりと作れたのでよかったです。熊本での仮設住宅でもとても楽しく交流が出来ていたけど今回の岡田住宅でも楽しく交流をすることが出来て良かったです。ランドセル作りやストラップの作成などを見ていてとても楽しそうだなと思いました。いろんな人と話したり、遊んだりすることができて、とてもいい経験になったし人見知りや恥ずかしいなどと思う気持ちが少しずつなくしていけるようにして自分からいろいろな話をすることが出来るようにしたいです。
◎1年生
岡田住宅では、ミニチュアランドセル作り、皮のキーホルダー作り、綿菓子、そしてカイロを持って訪問の四班に分かれて活動しました。僕はカイロを持って訪問をしました。持って行ったカイロのうち半分くらいは渡すことが出来たけど、もう半分くらいは留守でお渡しすることが出来ませんでした。カイロを渡した際にはとても感謝してもらえたので行って良かったと思いました。他にも、被災当時のことなども聞くことが出来ました。そのお話では、避難することの大切さや、孤独のつらさなどを聞かせていただきました。私たちの地域での災害の様子などを話すことで災害に対する気持ちが共有できました。
留守の方たちを待っている間は、外にいた子どもたちと遊びました。とてもフレンドリーだったので、楽しく話が出来たり、体を動かした遊びなども一緒に出来たので楽しかったです。普段は被災地にいって、年上の方々と交流をしたり、お話を聞かせていただくことが多いので、逆に年下の子どもとの交流は新鮮で良い経験になったと思いました。これからの活動や、来年の訪問でも、子ども達との交流を大切にしていきたいです。
◎1年生
岡山の住宅地へ行くのは初めてでしたが、熊本の時と同様に、温かく迎えてくださったので、あまり緊張せずに活動することができました。自分の活動内容は住宅の戸別訪問でメッセージ入りのカイロを配りました。出てこられる方は数名しか居られず、そこまで多くの方とお話しすることはできませんでしたが、お話しできた方からはたくさんのお話を伺うことができて、現在の状況、豪雨が起きた当時の状況、避難の様子などを聞くことができ、様々なことを知ることができました。そして何より、お礼を言っていただいたことがとてもうれしかったです。現地に行っていない総合高校の生徒がメッセージを書くことで、インターアクトクラブの部員以外でもボランティア活動に参加できるのでとても良い活動ができたと思います。カイロを配っている以外の時間は、地域の子ども達と体を動かしたりして遊んだりしていました。普段はしないことだし、幅広い年代の方々と交流ができたことも良かったと思います。熊本での活動で学んだことも活かせて、とても良い活動ができたと思います。
◎引率顧問
出発前に2004年10月2日に豊岡市での台風の災害と2018年6月28日~7月8日にかけての岡山での台風7号および梅雨前線などの影響の集中豪雨による災害の学習会をした。16、17歳の高校生にとっては、全く記憶にない豊岡での台風は、学習前は対岸の火事の様でしたが、画像や豊岡総合高校の浸水の様子などを伝えることで理解は深まった。岡山での災害の様子や「晴れの国おかやま」の話で災害に対する危機感や防災意識の持続力など学習した。また、昨年7月には大正14(1925年)5月23日、地震規模マグニチュード6.8、震度震度6の北但大震災の学習もしました。被害の特徴として、城崎町では建物の倒壊で道路がふさがり、消防活動ができず建物の下敷きになったまま焼死する者、逃げた山林で延焼した火にのまれて焼死する者が多く、さながら生き地獄を呈し、湯島区はほとんど全焼した。しかしながら、震源地付近と考えられる港村田結(2018年現在の豊岡市田結)では83戸中82戸が倒壊、10か所前後から煙が上がったが、住民が救助より消火を優先したことにより延焼は食い止められ、住民約440名中7人の圧死者を出すにとどまった。なお鎮火後に救助が行われ、倒壊家屋から58人が救出されている。震災後に断層調査に来た地震学者の今村明恒も、「震災国日本における模範的な行動」と賞賛したことを田結地区の住民の語りから学び、生徒の防災意識は高まっている。
集会所には昨年の豊岡市のポスターに書いた寄せ書きやインターアクト米のメッセージなどが壁に貼られていた。大切にしていただき感謝しました。気持ちで繋がることは、なかなか目に見えないが、飾っていただけてなんだかこそばいい感覚もありました。
戸別訪問では、「洪水なんか大丈夫だから2階に避難したことは、後悔している。あなたたちは災害にあったら家を出て、避難してください。」とご婦人から声を掛けられ、一瞬言葉を失ったものの自分たちが学んだ北但大震災、豊岡の台風のことなど伝えることで被災者の心情を理解し、心が一つになれました。普段は口数の少ない男子生徒が熱弁をふるったことは珍しく、相当感銘をしたことがうかがえる。
ミニチュアランドセル作成は昨年も行いました。仮設住宅の住民、旧住民、近隣の住民が老若男女入り乱れ作成当たった。生徒たちも自分の祖父、祖母とミニチュアランドセルをつくっているようで家庭的な雰囲気を作れた。カバンの街豊岡のPRだけでなく、作成者との距離も近くなり、1個に付き15分くらいの製作時間なので複数個作ることも可能であり、家族のお土産にもなりました。そこから家族に話や今の生活など少しづつではあるが災害のことが語られました。半日の活動では被災者のすべてを知ることはできないが、一助になったことは確信できました。昨年は、「こんなことでもなかったら、こんなことはできなかった。」とおっしゃったご婦人は「こうやってきていただけたから、こんなことができるんだ。」と2年連続名言を残されました。その言葉で一瞬空気は固まり、直後ふわっと温かい空気が流れました。
部員が増えたこともあり、今年はストラップ作成も行いました。産業廃棄物の皮革を使用したもので参加者の驚いていたようでした。倉敷市は学生服やジーパンなどが地場産業であり、ものづくりとして親近感もありました。
私の母親は高齢ではあるので、ボケ防止のため裁縫をしています。古着や産業廃棄物などの縫製をほどき、巾着袋や買い物袋などを作っています。参加者に配布したところ非常に喜んでいただき、早速使っていただけました。また、全国的にマスク不足であり、岡山でも同様でしたので、インターアクトクラブでストックしていた使い捨てマスクもすることができ、非常に喜ばれた。
綿菓子を振舞うことは被災した子どもたちと距離を近づける手段であり、そこから屋外で鬼ごっこなど遊ぶことは効果的でありました。初めて会う高校生、黄色いジャンバーなど違和感は満載でしたが、その垣根を一瞬でこえられたのは生徒たちの表情であったのだと想像できる。普段は公園であった場所に、遊具など撤去し仮設住宅が建設されたことで、本来の遊びの拠点に戻れたことは日常への復興への一助になったかと考えられる。撤収作業中も子どもたちは生徒にまとわりつき、別れに対する不安感を露わにした。帰る車から見える生徒にいつまでも手を振っていました。車が角を曲がると山からむき出しになった竹林の下半分が枯れていて、災害の傷跡がいまだ残っていたことが印象的でした。泥をかぶっている家屋は見かけなかったものの更地があちらこちらに見かけました。まだ再建できない家、持ち主不明、訳ありなどだということを住民からもききました。
仮設住宅の訪問はいつも緊張します。かつて行ったところでも人の心は一定ではありませんし、被災生活のストレスは相当なものであり、宮城県東松島市での経験はいまもなお残っています。焦燥感、絶望感や孤立感での自虐、自殺行為やコミュニティーの取りづらさなど自治会の人からの話を胸に刻み、生徒にも伝えています。それゆえに生徒も最初の言葉を発しにくく、たじろみます。しかしながら、ものづくりはそんな垣根を一瞬にして打ち破ることができます。豊岡総合高校インターアクトクラブのミニチュアランドセル作成は、多くの意味で必要不可欠な活動です。
戸別訪問やワークショップなどを通じて被災者に接することや検証、傾聴、伝達など通じて震災のことを共有し、震災で命や財産を失った人の状況を把握し、復興にむかって頑張っている被災者の心情を理解することができました。また、現地でのボランティア活動を通じて交流を継続している方々とお互いの心情を読み取り、心のケアなどの復興の一役を担うことができました。
高校生とともに震災を通じて防災を学ぶことで意識や知識を共有し、次世代の震災コミュニティーの基礎、将来の基盤づくりを構築や復興の主体となることができました。
今回このような活動ができたのは、兵庫県企画県民部防災企画局復興支援課、県・市生活支援協議会、神戸マラソンフレンドシップバンク、倉敷市社会福祉協議会などのかたがたのご尽力のおかげと感謝しています。今後ともこのような機会がありましたらよろしくお願いいたします。